ラオス

ラオス

村人主体で森を守り、暮らしを守る活動を支援する。

現状・背景

ラオスってどんな国?

東南アジア唯一の内陸国ラオスは、インドシナ半島を南下するメコン川に沿う森林資源の豊かな国です。

本州と同じくらいの面積に(24万平方キロメートル)に649万人が暮らし、人口の半分を占めるラオ族の 他49の少数民族が住む多民族国家で、一党独裁の社会主義です。

近年7%を超えるGDP成長率は、主として電力と原材料の輸出に支えられており、外国直接投資による水力発電や道路、鉱山開発、プラテーション設置など大規模開発事業により、経済格差は年々拡大しています。

人々のくらしは?

全人口の6割以上が農村部にくらし、今でも天水田、焼き畑でコメをつくり、キノコ、タケノコをはじめ、小動物や魚などさまざまな食材、薪などの燃料、薬から建材まで、生活に必要な物資の多くは、村の周りに広がる森や川から得ています。

川で魚を取る女性たち
魚保護地区を調査-自然資源保護のためこの後村人と保護地区についてのルールをきめる

さらにこれらの林産物はその他の生活必需品を購入するための貴重な現金収入源でもあり、特に貧困層ほど自然資源への依存率が高く、開発による森林減少の影響は深刻です。

プログラムの内容

『地球の木』は日本国際ボランティアセンター(JVC)のラオスプロジェクトに対し、長年間接支援を行ってきました。このプロジェクトでJVCは、開発事業による一方的な土地収用や環境破壊によって農地や森、水などの生活基盤が脅かされている人々の暮らしと権利を守るため、住民による自然資源管理の実現を目指す活動を中心に、行政への提言も行っています。

特に活動地であるサワナケート県はラオス中南部に位置し、日本の支援でタイとベトナムを結ぶ東西回廊(国道9号線)が県の中央を横切り、経済特区も設置されるなど急速な開発の波に洗われています。さらに、県内各地でますますプランテーション(ユーカリ、ゴム、サトウキビ等)の開発が進んでいる現状です。

JVCの現地での主な活動

1.地域の基礎データを収集、分析

自然資源の管理と利用に関して地域の基礎データを収集、分析し、地図化して共有。この活動を通して村人の能力と主体性、組織力の向上をめざしていきます。

村人と相談して作った村の土地利用計画地図
衛星写真を使用したPLUP実務トレーニング

2.自然資源の管理とその保全

自然資源を村人が主体的に管理・利用できるよう、また、自然資源の保全を支援します。住民や担当行政官に対し、日々の暮らしに不可欠な自然資源の管理・利用に対する住民の権利に関する法律研修を行います。

村人に森林資源管理について説明
イラスト調カレンダーを使って土地の権利について村人に学んでもらう

3.農業・農村開発活動

農業生産性と生活の質の向上のため、収集・分析したデータに基づき、各種農業技術支援を行うとともに、衛生的な水確保のための井戸掘削を行います。

井戸支援
井戸支援

JVCの活動の具体的内容は以下のとおりです。
JVCラオスでの活動

地球の木』の活動
  1. JVCの現地プログラムへの支援をするとともに、現地情報を集め、国内で発信していきます。
  2. ラオスで今起こっていることを伝え、日本の私たちの暮らしとのつながりを知るためワークショップを学校や地域で行っています。
  3. 森林保全や里山に関する活動などを行っている他団体ともつながりながら、日本の中の森林問題についても考えていきます。

現地パートナー

日本国際ボランティアセンター(JVC

日本国際ボランティアセンター(JVC)は、1980年にインドシナ難民の救援を機に発足し、アジア・中東・アフリカの10の国・地域で支援活動を行っている国際協力NGOです。

急激な変化にさらされている農村でその地に生きる人々が地域の資源や知恵を活かして暮らしを改善できるよう、研修など学ぶ機会を提供しています。『地球の木』はJVCの「足りないものをあげるのではなく、つくる方法を一緒に考える。」という姿勢に共感し、設立以来JVCを通した支援を続けています。

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